高知労働局発 関係団体あての転倒災害の再発防止について要請内容

移動式クレーンの転倒災害の防止について

  1.  クレーンにおける労働災害の防止については、日頃からその徹底を求めてきたところですが、本年に入って高知県内において移動式クレーンの転倒災害が3件発生しました。
      当局により調査を行ってきたところ、作業計画の不備及び過負荷防止装置の有効保持が行われていないこと等により転倒災害が発生したことが判明しました。
      ついては、同種災害の発生を防止するため、今般、関係団体に対し、当該作業における同種災害の防止の徹底について要請を行った。

  2.  要請内容
    (1) 作業計画の策定
     作業の方法を定める際には、荷の重量、移動式クレーンの作業半径に応じた能力を考慮し、定格荷重を超える作業が行われないように、余裕をもって決定をすること。

    (2) 過負荷防止装置の有効保持を確実に行うこと
     過負荷防止装置の自動停止機構を解除してクレーン作業を行わないこと。また、アウトリガー張り出し状態を過負荷防止装置に入力する機種については、正確に入力を行うこと。

    (3) 過負荷防止装置のキーの管理
      移動式クレーン作業中の過負荷防止装置のキーについては、元請または管理者において保管を行い、運転者が勝手に過負荷防止装置を解除しないようにすること。なお、機種によってはキーを抜くと過負荷防止装置が無効となる機種があるので注意すること。

    (4) 点検、訓練等の実施
     (1)〜(3)の措置が確実に実施されるよう機会をとらえて点検、安全訓練を実施すること。
     なお、点検、安全訓練を実施する際には、使用する移動式クレーンメーカー発行の過負荷防止装置取扱説明書を読んで熟知しておくこと。