現在、クレーン運転者と合図者とが見えない位地で作業する場合、無線機が多く用いられています。
【無線機の種類】
現在、合図用に多く使用されているものは、同時通話方式の「特定小電力無線機」という種類の無線機です。
特定小電力無線機の特徴としては、
@電波法で定められた出力1mWの範囲で技術基準適合証明の検定に合格した無線機
A電波法で定められた周波数18波の範囲で技術基準適合証明の検定に合格した無線機
B資格・免許申請不要
C通信距離は約200m(電波状況・環境によって異なります)
【無線機使用上の注意】
@落とすとすぐに壊れます。大切に扱ってください。 |
A線を持って本体を落としたり、振り回すとすぐに断線します。 |
B雨の時は使用できません。どうしても使用する際は、防水処置をしてください。 |
C混線することがあります。その際は、オペレーターに言ってチャンネルを変えてください。 |
D長時間使用しない場合は、スイッチを切っておいてください。 |
E使用後はオペレーターに手渡ししてください。アウトリガーや車体上に置くと落下したり・挟んだりする場合があります。 |
F無線機は湿気や配線接触などで使用中に急に壊れることがあります。線路内や道路上での工事・夜間工事など時間に規制があり、無線機の故障で大きな障害がある場合、お客様で予備の無線機をご用意ください。 |
【主な無線機種】特定小電力トランシーバー
【無線機のレンタル】
無線機の販売会社で無線機のレンタルをしている会社があります。詳細は各販売会社にお尋ねください。
東京通信機 東京都豊島区池袋本町3−16−10 03−3980−2727
西尾レントオール樺ハ信機器営業部
東京都品川区東五反田4−5−3 03−3449−2400
【無線機によるトラブル】
トラブル
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事 例 ( 原 因 )
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無線機が使えない |
・電波障害(送電線など磁波の付近・強力な無線局付近では通じない場合があります。)
・構造物障害(地下トンネル内・建物越しでは通じない場合があります。)
・故障−水の浸入(雨の日によくあります)・落下による損傷(イヤホンを持ったまま本体を落とすとよく断線します) |
混線する |
・クレーン作業を付近で行っている場合に起こることがあります。事前にチャンネルを調整してください。
・ダンプなどの強力な違法無線により一時的に混線することがあります。 |
合図の聞き間違い |
・騒音の激しい場所での作業の場合
・チェンブロックなどを併用しての作業の場合 |
【合図を補助する商品】
@クレーン作業用カメラ
ブームの先に付けてオペレーターから状況がわかるようにします。クローラクレーンのタワー仕様の時に便利
A電子音声警報機
フックに取り付けて「吊荷が移動します!」等の音声で危険を周囲の人に知らせます。
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